
菩提寺や宗教者に葬儀をお願いすることになり、「お布施はいくら包めばよいのか」「いつ、どう渡せばよいのか」と迷っている方に向けた記事です。
葬儀のお布施には、全国一律の決まった金額はありません。読経をお願いする回数、戒名をいただくかどうか、寺院とのお付き合いなどによって変わります。金額が分からないときは、寺院に直接たずねて構いません。
迷うのは珍しいことではありません。鎌倉新書の「第7回お葬式に関する全国調査(2026年)」では、葬儀で困ったこととして最も多かったのが「お布施の相場・マナーがわからない」(346件)でした。
この記事では、横須賀市で葬儀をお手伝いしている西村葬儀社が、お布施とお車代・御膳料の違い、金額の考え方と寺院へのたずね方、封筒の書き方と渡し方、菩提寺がない場合の考え方をご説明します。
この記事の要点
この記事を読むと、次のことが分かります。
- お布施は読経や戒名などへのお礼で、交通費へのお礼の「お車代」、会食の代わりの「御膳料」とは別のものであること
- 金額は読経の回数・戒名・寺院とのお付き合い・地域によって変わり、インターネット上の金額表がそのまま当てはまるとは限らないこと
- 金額が分からないときは、寺院に直接たずねてよいこと(たずね方の例を紹介)
- お布施は白い封筒に入れ、袱紗(ふくさ)やお盆にのせて渡すこと
- お布施を包む封筒は、西村葬儀社でご用意していること
- 菩提寺がある場合は、葬儀の形式について迷うときも、まず菩提寺に相談すること
お布施とは(お車代・御膳料との違い)
お布施とは、読経や戒名など、宗教儀式へのお礼として寺院・宗教者にお渡しするものです。料金表のある「代金」ではなく、お礼としてお渡しするものなので、寺院から明確な金額が示されないこともあります。
葬儀では、お布施とは別に、状況に応じて「お車代」や「御膳料」をお渡しすることがあります。
| 名目 | 何へのお礼か | お渡しする場面 |
|---|---|---|
| お布施 | 読経や戒名など、宗教儀式へのお礼 | 葬儀をお願いした寺院・宗教者へ |
| お車代 | 会場まで来ていただく交通費へのお礼 | 宗教者が葬儀の会場に来られる場合 |
| 御膳料 | 会食の代わりとしてのお礼 | 宗教者が会食(通夜振る舞い・精進落としなど)に同席しない場合 |
お車代や御膳料をお渡しするかどうか、お布施とまとめるか分けるかは、寺院や地域によって異なります。迷うときは、寺院か西村葬儀社へお尋ねください。
戒名へのお礼はどう考える?
戒名(仏教で故人に授けられる名前)をいただく場合、そのお礼をお布施にまとめてお渡しするか、別にお渡しするかは、寺院によって異なります。
仏式以外の場合
「お布施」は仏式での呼び方です。神式やキリスト教式など、ほかの宗教で葬儀を行う場合は、お礼の呼び方や表書きが変わります。ご用意の前に宗教者へ確認するか、西村葬儀社へご相談ください。
お布施の金額の考え方
お布施の金額は、ご家族の状況によって変わるため、「いくら」と一律に決めることはできません。金額を考えるときは、次の要素を確認したうえで、寺院にたずねるのが確実です。
金額が変わる主な要素
- 読経をお願いする場面:通夜と葬儀・告別式の両方か、葬儀・告別式だけか、初七日の法要も同じ日に行うか
- 戒名:戒名をいただくかどうか、どのような戒名をお願いするか
- 寺院とのお付き合い:先祖代々のお墓がある菩提寺か、今回初めてお願いする寺院か
- 地域の慣習:地域や寺院によって、考え方に違いがあります
インターネット上の金額表をそのまま使わない
インターネット上には、宗派ごとの金額を並べた表が多く掲載されています。ただし、調査した時期や対象、金額に戒名やお車代を含むかどうかが記事ごとに異なるため、数字を単純に比べたり、ご家族の場合に当てはめたりすることはできません。
金額の目安を知りたいときは、お願いする寺院に直接確認するのが、いちばん確かな方法です。
寺院へのたずね方の例
お布施の金額を寺院にたずねることに、ためらいを感じる方もいらっしゃいます。葬儀の日程を相談するときなどに、次のようにたずねると話しやすいでしょう。
- 「初めてのことで分からないのですが、お布施はどのくらいお包みすればよろしいでしょうか」
- 「皆さまはどのくらいお納めされていますか」
- 「戒名のお礼は、お布施とは別にお包みしたほうがよろしいでしょうか」
「お気持ちで結構です」と言われて判断に迷う場合は、同じ寺院にお世話になっている親族にたずねる方法もあります。西村葬儀社へご相談いただくこともできます。事前相談は無料で、電話・LINE・メールでも承っています。
葬儀費用とは分けて見込んでおく
お布施は寺院・宗教者に直接お渡しするお礼です。葬儀費用の総額を考えるときは、葬儀のプラン料金とは別に、お布施も見込んでおく必要があります。西村葬儀社でお見積もりをお出しする際は、宗教者へのお礼がどう扱われるかもご説明します。
渡し方・タイミング・封筒の書き方

お布施は、白い封筒に入れ、袱紗(ふくさ)やお盆にのせてお渡しします。ここでは一般的な作法をご紹介します。宗派・地域・寺院によって異なることがあるため、迷う点があれば、寺院か当社へお尋ねください。
封筒の選び方と書き方
西村葬儀社にご依頼いただいた場合、お布施を包む封筒は当社でご用意しています。ご自身で用意される場合は、次の点を目安にしてください。
- 封筒:郵便番号の枠などがない、白い無地の封筒を使います。奉書紙(ほうしょがみ)で包む方法もあります。
- 表書き:封筒の上半分に「御布施」または「お布施」と書きます。
- 名前:表書きの下に、喪主の氏名か「〇〇家」と書きます。
- 中袋がない場合:封筒の裏面に、住所と金額を書いておくと、寺院が整理しやすくなります。
お車代や御膳料を別にお渡しする場合は、それぞれ別の封筒に入れ、「御車代」「御膳料」と書きます。
渡し方
- 封筒を直接手で渡すのではなく、袱紗の上か、小さなお盆(切手盆)にのせます。
- 封筒の向きは、相手から文字が読める向きにします。
- 「本日はどうぞよろしくお願いいたします」「本日はありがとうございました」など、ひと言添えてお渡しします。
渡すタイミング
お渡しする場面としては、葬儀が始まる前のごあいさつのときや、葬儀が終わった後のお礼のときが考えられます。寺院のご都合もあるため、いつお渡しすればよいか、事前に寺院へ確認しておくと、当日慌てずに済みます。分からない場合は、担当者にもご相談ください。
菩提寺がない場合はどうする?
菩提寺とは、先祖代々のお墓があり、法要などでお世話になっている寺院のことです。菩提寺がない場合や、お付き合いのある寺院が分からない場合は、まず次の点を確認しましょう。
- 親族に確認する:ご実家や親族が、お付き合いのある寺院を知っていることがあります。
- 西村葬儀社に相談する:当社では、ご希望に応じて各宗派の寺院をご紹介しています。神道やキリスト教などの宗教者のご紹介にも対応しています。
- 宗教者を呼ばない形も選べる:読経などの宗教儀式を行わない「無宗教葬」という形もあります。
西村葬儀社では、仏式をはじめ神道・キリスト教のご葬儀、宗教者を呼ばない無宗教葬にも対応しています。無宗教葬については、音楽葬やお別れ会、食事会などの形で葬儀を行った実績があります。ご希望をお伺いしたうえで、寺院のご紹介も含めて葬儀の進め方をご案内します。
菩提寺がある場合は、まず菩提寺に相談を
菩提寺がある場合は、葬儀の日程や形式を決める前に、菩提寺に連絡して相談しましょう。一日葬など、希望する葬儀の形式について菩提寺の考えと合わない場合も、西村葬儀社では、まず菩提寺にご相談いただくことをお勧めしています。
お布施に関するよくある質問
Q. 一日葬や火葬式でも、お布施は必要ですか?
A. 宗教者に読経などをお願いする場合は、葬儀の形式にかかわらず、お礼としてお布施をお渡しします。読経の場面が少なくなる分、金額の考え方が変わることもあるため、寺院に確認しましょう。宗教者を呼ばない場合は、当日の読経へのお礼としてのお布施は必要ありません。ただし、菩提寺がある場合は、葬儀の形式を決める前に菩提寺へ相談することをお勧めします。
Q. お布施は、相続税の計算で差し引けますか?
A. 国税庁の案内では、相続財産から差し引ける葬式費用に、お寺などへの読経料などのお礼が含まれています。一方、戒名料やお車代について、同じページには個別の記載がありません。ご家族の場合に当てはまるかは、税務署や税理士にご確認ください。支払った日・相手・金額をメモしておくと、手続きのときに役立ちます。
出典:No.4129 相続財産から控除できる葬式費用(国税庁)(令和8年4月1日現在の法令等)
Q. 四十九日などの法要でも、お布施は必要ですか?
A. 法要で寺院に読経をお願いする場合は、そのたびにお礼としてお布施をお渡しします。金額の考え方は葬儀のときと同じく寺院によって異なるため、法要の日程を相談するときに確認しましょう。
Q. お布施は葬儀社に支払うのですか?
A. お布施は、寺院・宗教者に直接お渡しするものです。ただし、宗教者の手配を葬儀社にお願いする場合などは、扱いが異なることがあります。西村葬儀社にご依頼の場合のお取り扱いは、お見積もりの際にご説明します。
まとめ
この記事で特に覚えておいていただきたいこと
- お布施は、読経や戒名など宗教儀式へのお礼です。状況に応じて、お車代や御膳料を別にお渡しすることがあります。
- お布施に全国一律の金額はありません。読経の回数、戒名、寺院とのお付き合い、地域によって変わります。
- 金額が分からないときは、寺院に直接たずねて構いません。迷うときは、親族や西村葬儀社にもご相談ください。
- 白い封筒に入れ、袱紗やお盆にのせて、相手から読める向きでお渡しします。封筒は当社でご用意しています。渡すタイミングは、事前に確認しておきましょう。
お布施や寺院とのやりとりは、ご家族だけでは判断しにくいことも多いものです。西村葬儀社は、すべての宗旨・宗派の葬儀に対応しています。事前相談は無料で、電話・LINE・メールでも承っておりますので、どうぞお気軽にご相談ください。
ご相談は事前相談はこちらからお申し込みいただけます。
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参考資料
著者|西村 安彦

株式会社西村企業 代表取締役社長
西村 安彦
横須賀を中心に、葬儀・供養に関わる事業に長年携わり、多くのご家族のご葬儀をサポートしてきました。
葬儀の現場で培った経験や知識をもとに、葬儀の準備や費用、地域の葬儀事情など、皆様が安心して葬儀を迎えるために役立つ情報をお届けします。
監修者|高橋 亮

株式会社ディライト 代表取締役
高橋 亮
葬儀業界専門の集客支援や人材サービスを手がける株式会社ディライト代表。葬儀・供養分野に特化したWebサービス「葬儀の口コミ」「お墓の口コミ」などを運営し、業界のデジタル化を推進している。
著書『後悔しない葬儀とお墓選び』(クロスメディア・パブリッシング)はAmazon冠婚葬祭部門で1位を獲得。
2025年8月26日にはフジテレビ『サン!シャイン』にてコメンテーターとしてテレビ出演。
